6/15 花咲かホルモンの記事が本日の日経産業新聞に掲載されています。
関連して・・・
カナダ・アルバータ大学の酒井弥博士が、20年前に植物ホルモンの抽出に成功しており、大井先生が農業界で実証しておられます。この、「植物ホルモン」は次世代の農業と、有識者は言っています。今までの農業は、土、微生物、有機、化学肥料、農薬などし植物外の要素を研修開発し、農業生産を上げていました。
・植物ホルモンは、細胞分裂を促進させ、必要な細胞を増殖し、成長から生殖活動のための細胞を作り出すものです。
・成長の過程で障害があれば、それを補助する細胞が増え
 (たとえば日照不足では、クロロフィル増殖)
 (土壌障害では、主根の増強など)
・栄養成長をしっかりできれば、生殖活動に集中させ、果実の生産を活発化させる。
・植物が栄養素を吸収し、エネルギー代謝の活性化の仕組みが出来上がっていれば、窒素消化が促進され、残留塩素が微減化されます。
植物ホルモンの行きつく先は、食糧不足を完全解決する可能性があるとされ、京都大学iPS細胞研究所所長・山中伸弥教授のIPS細胞と同レベルの研究分野ではなかと言われていますが・・・・
農業の、ノーベル賞の分野はないとのことです。生物化学や化学の分野で研究でしょうか?


 日経産業新聞6/15より

横浜市立大学准教授 辻寛之氏(40)
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 横浜市立大学准教授の辻寛之(40)は花を咲かせる役割を担うたんぱく質が働く仕組みを解明した。葉でできた後に茎の先端まで運ばれ、花のもとになる細胞に作用する様子を顕微鏡で観察した。花が咲くタイミングを調節できれば、厳しい環境でも育つ農作物や、1年を通して観賞できる切り花などが実現できると期待を集める。
 「花咲かホルモン」と呼ばれているのが植物ホルモンのフロリゲンだ。約80年前にその存在が予言されていたが、長年の謎だった。辻らの研究チームは2007年、特定のたんぱく質に花を咲かせる機能があることを突き止め、米科学誌サイエンスで発表した。
 研究を進め、11年にはフロリゲンが花を咲かせるスイッチを入れる仕組みを解明。15年に発表した論文に載せた写真は、高校の教科書に掲載された。「一緒に研究を進めてきた学生に感謝したい」と辻は笑顔を見せる。
 辻らがこれまでに解き明かしたフロリゲンの働く仕組みはこうだ。フロリゲンは花を咲かせるにもかかわらず、葉の細胞で作られる。茎を通る維管束と呼ぶ管を通って先端まで移動し、花のもとになる幹細胞に届く。そこで花をつくる遺伝子群を活性化し、花を咲かせるスイッチを入れる。
 ひたすらフロリゲンの研究に打ち込んできた辻だが、満足はしていない。フロリゲンの働きを生かし、農業や園芸などに革新をもたらすのが目標だ。「開花や実りのタイミングを制御するのは、植物科学の次なる挑戦だ」と意気込む。
 地球温暖化などで環境が大きく変化すれば、農作物の栽培適地も変わる。「従来と同じ方法ではうまく育たず、食糧不足になる」と危機感を抱く。花が咲くタイミングを調節できれば、過酷な環境でも農作物を収穫可能だとみている。
 商店街で育った辻は、子供のころ「スーツを着て働く姿に漠然と憧れていた」。生物にはあまり興味がなかったという。高校で理系の科目に目覚めたのは「本質的な問いに答えてくれる」からだ。ただ、関心を持ったのは化学と物理だった。
 転機になったのは進学した東京大学で受けた教授の平井篤志の講義だ。テーマは細胞内でエネルギーを作るミトコンドリア。「核のDNA以外に独自のDNAを持つことに驚いた」と振り返る。
 平井の下で研究に打ち込む決意を固め、農学部を選んだ。最初に取り組んだのがイネ。水に沈めても育つが、水が引いて酸素に触れると枯れる種類も多い。ミトコンドリアが関わっているとみたが、結果は違っていた。
 「他を探すしかない」と様々な可能性を考えて実験を繰り返した。結局、水に沈めても枯れないイネには、再び酸素に触れることで増える毒素を減らす仕組みがあると突き止めた。「自分でも想像できない新発見がある。科学のおもしろさに気づいた瞬間だった」と話す。
 そして奈良先端科学技術大学院大学教授だった島本功と出会い、フロリゲン研究を始めた。新技術を次々に取り入れて研究を進める姿勢を学んだ。辻も花を作る細胞を顕微鏡で観察する「職人技」を身につけた。
 国際学会で顕微鏡の画像を見せると、参加者から驚きの声が上がる。辻は「見えなかったところが見えるようになると、新しい発見につながる」と力を込める。
 辻は植物に備わる「温度計」にも注目する。サクラなどは、1日ごとに足した温度が一定以上になると花を咲かせる。どんなセンサーが働き、どのように記録しているのか。詳しい仕組みは分かっていない。
 「花が咲く普遍的な仕組みを解明したい」。辻の挑戦者としての姿勢は変わらない。=敬称略(遠藤智之)
 つじ・ひろゆき 1976年愛知県生まれ。99年東京大学農学部卒。2004年同大学院博士課程修了。奈良先端科学技術大学院大学助教、横浜市立大学講師などを経て、16年から現職。日本育種学会奨励賞受賞。

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